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WRC 世界ラリー選手権

2007シーズンスタート!パリダカ完勝!!

2007年01月26日 dipsysan改めheisuke

いよいよ始まりました2007シーズン!
われらが三菱、パリダカ、WRC第一戦モンテカルロ、
年明け早々すばらしい活躍を見せております!
昨年は、
「パリダカ優勝」
「全日本ラリーシリーズ優勝/PWRCシリーズ2位」
「S耐久シリーズ優勝」
「iがカーオブザイヤー受賞」
「アウトランダー/パジェロ売れ行き好調」
と過去の過ちを清算するべく堅実な強さを見せた三菱自動車。
今年もあのラリーこのレースでファンを飽きさせない展開が期待できそうです。


まずはパリダカ。

一連のリコール問題を根源とする業績不振のため、一昨年の後半戦から続くWRCワークス参戦休止。
「WRCは休止⇒パリダカ参戦活動はなんとか存続」
という図式となっていましたが、はたして三菱は正しい方向へ向かっているのかというファンの思いを背負ってスタートしたパリダカだったのではないでしょうか。

僕の目から見て三菱は期待を多きく上まった形でパリダカ2007に戻ってきてくれました。

まずは選手、エース格のペテランセル選手はもちろん、昨年優勝のアルファン選手をしっかりと参戦させ、将来性のある選手としてロマ選手をサポート。そして日本のパリダカファン期待の増岡選手も完璧なワークス体制でエントリー。
まさに「本腰」といった体制で挑んできました。
そしてプライベーターへのサポートも相変わらずしっかりしています。

次は車輌、上記メイン選手の4台全て完全新型パジェロエボリューションを用意してきました。
燃料タンクを一部座席の下に格納し、そのおかげでスペアタイヤを車輌の中心に配置。
重心の集中化、低重心化が図られたようです。
エンジンも「そんなところにあるのか!?」と思うほどフロントミッドな場所に配置されていました。
しかし、「燃料タンク運転席の下にある=狭い=自分でドアを閉めることができない」という問題もあったようで、ドアをガルウイング化しストラップを引っ張ってドアを閉めるという工夫も。映像で見るとなんだかとてもカッコよいです。
しかしここまでの進化はどこかで聞いたようなことばかり…。(ガルウイングはインパクトありますが)
やっぱりラリーにはアイデアが大事だと思うのですが、そういった意味で今回一番驚いたのが、
カートリッジ式クラッチ(勝手に命名)。
なんと実際にペテランセル選手は15分でクラッチ交換を完了したとのことです。
彼ら一流ドライバーは車輌整備の腕も一流で、今までもクラッチ交換などを現場で、自力でこなしてきたそうですが、それにしても15分はすごいと思いました。
(例:昨年、VWのサインツ選手は3〜4時間かかっていたとの事です)
車輌整備技術が非常に乏しい僕としては是非とも市販して欲しいと思った今日この頃です。

そしてサポート車輌。
なんとサポート車輌に新型デリカD:5投入!
しかもハンドルを握るのは田口勝彦選手!!そして後部座席にはドドーンと鳥居社長!!!
そんなD:5が砂漠を激走する…うーむなんともラリーファンを泣かせる光景です。
かつて日本から世界へ羽ばたいたラリードライバー達…、彼らも若かりしころは世界各地のラリーで必死になってサポートカーを走らせたそうです。
(時には参加選手よりも速く走ったそうな)
今回は田口選手ががんばった!

さらにWEB。なんといっても映像配信がしっかりしていました。
上記で書いてあるようなことが映像で見ると一目瞭然。
映像を生業としている僕が見ていても「映像がもたらす情報の量と明確さ」の威力を再認識するほどでした。
パリダカのスタートと同時に僕も某メーカー様の海外で行われた某展示会のWEB用レポート映像を担当してきましたが、三菱のWEB映像に負けじと必死に仕事してきました!

 とまあ今年はなんだか工夫のある展開で、「昔の質実剛健な三菱」を取り戻そうとする三菱の責任と取り組みを感じることができ、僕自身、ラリー、仕事へのやる気をもらえたなと思ったラリーでした。


はてさて、ここからは忙しくてパリダカがチェックできなかった人のためのおもいっきりミツビシ寄りなあらすじです。

「かつてのWRCにあった冒険心がここにはある」という言葉どおり、
カルロスサインツ、アリバタネン、ミキビアシオン、フレディロイクスと過去にWRCで活躍したドライバーが今年もそろったパリダカ。
さらに昨年PWRC奴田原選手を打ち破ったアルアティア選手もBMWで参戦していWRCファンとしても興味が尽きない選手ラインナップです。

前半戦は昨年と同様サインツも所属するフォルクスワーゲン勢が本当に速かったです。
というより、後半戦もめちゃくちゃ速かった。
「なぜ?」  
その要因はエンジンの種類にあるようです。

最大のライバルVWレーストゥトアレグに搭載されている新型エンジンは、
新型直列5気筒2.5リッター4バルブディーゼルエンジン 。
最高出力285馬力
最大トルク61.2kgm
といった代物で、ミソとなるのはディーゼルってところのようです。
昨年のルマンでもアウディーがディーゼルエンジンで優勝しましたが、その強さの秘密のひとつはガソリンエンジンよりも燃費が良い点だそうです。
(燃料が少なくて済む=搭載量が少なく済んで軽いor同じ重量でも沢山使ってパワーを稼ぐ)
さらに、ディーゼルエンジンは空気を圧縮して超高温になった瞬間に燃料を噴射して爆発させるというその構造からしてもともと圧縮率が高く燃料の量次第でパワーが出せるため、リストリクターで吸気制限されているガソリンエンジンよりも有利とのことです。そしてこのエンジン、4バルブ化でインテークマニホールドの位置を改善、吸気効率大幅アップという技も繰り出しているようで、まさに至れり尽くせりの最新プロダクトな代物です。

ルマンのアウディの件もそうですが日本では黒煙、きつい排気ガスのにおいでイメージが最悪なディーゼルは、実はヨーロッパではものすごく進化しているようですね。
5年くらい前に新車情報という番組で三木キャスターが外国車を紹介した時、その車のディーゼルエンジンを高く評価したあと「何で日本のメーカーはディーゼルの開発をあきらめてしまっているんだ!日本はそのうち負けるぞ」とご立腹。名物の毒舌発言をしていましたが、本当にそうなったなあとおもいます。
といっているそばから、「三菱、PSA(シトロエン)からディーゼルエンジン供給」
なんてニュースが…。
ちょっと敗北感を感じますが、この「ディーゼルエンジンを三菱が実戦の場で進化させる」なんて筋書きを考えると意外と面白かったりします。
  今はガソリン高いですし…、何よりも環境にも良いそうです。

話が横道に反れまくっていますが、
とにかくライバルVWはそのくらい意義のある速さを持っているということです。
サインツ自身も速かった!

しかし、経験豊富なドライバーと、車そのものの組成を重視したパジェロエボはパワーでは負けつつも、
砂丘地帯のような走行が難しいステージではVWに食いついていました。

そしてドラマは起こります、後半戦のレグ12でVW勢が相次いでオーバーヒート!
サインツを始め経験豊富なドビリエ選手までもが軒並み順位を下げてしまいました。

灼熱の砂漠…、自然着火のディーゼルエンジンはやはり熱対策が大変なようです。
昨年のような駆動系のトラブルが少なく信頼性が大幅にアップしたレーストゥトアレグでしたが、
「ディーゼルエンジンへの挑戦という意義」からすると本当に残念だなと思いました。

しかしこの展開は、三菱の経験と対策がVW勢を上ったとも言えるのではないかと思います。
そしてペテランセル選手が確実に走りきって優勝。アルファン選手は悔しそうな2位(チームオーダーがあったのかな)。序盤トラブル続きだった増岡選手も5位で久しぶりの完走(走りきればやっぱり速い!)。
7レグで転倒のロマ選手も追い上げて13位完走。ロマ選手を育てていたコドライバー、アンリ・マーニュ選手(昨年ラリー中に不慮の事故で亡くなられた)も一安心といったところではないでしょうか。
※アンリ・マーニュ選手はかつて篠塚選手のコドライバーを勤めていた方で、大の日本好きで、とても気の良い紳士だったそうです。
昨年、ヴィッラリー本番直前に憧れの三菱系ラリーチームでチーフメカニックをされていた方に僕のような者が奇跡的にヴィッツの整備をお願いしていたときにちょうどそのニュースが飛び込んできて、とても印象的なお話を聞くことが出来ました。
(コドライバーというスポーツ選手達は本当にインテリジェンスで度胸もすごいと思う話でした)

とまあ終わってみれば完勝。三菱ファンとしては大変満足です。


ところでWRC系選手はどうなったかというと、
サインツ選手は上記のとおりですが、終盤戦はベストタイムを連発!このラリー一番の速さでした。
アリバタネン、ミキビアシオン、フレディロイクスは早々にトラブルでリタイヤで残念。
昨年、PWRCで奴田原選手を打ち破ったアルアティア選手はVWと三菱に割ってはいる好戦ぶりでドライビングテクニックの懐の深さを感じさせてくれましたが、市街地などでの相次ぐ速度違反で大量ペナルティを受けて6位になってしまいました。
でもすごい。

ところで、
ガルデマイスター選手がランサーWRCでモンテで大活躍!という嬉しいニュースもありますが、
まずはパリダカ、今回はここらへんで閉めたいと思います。